雹(ひょう)と霰(あられ)と霙(みぞれ)の違い

皆さんは雹(ひょう)と霰(あられ)と霙(みぞれ)の違いを知っていますか?

どれも空から氷の塊が降ってくる気象現象です。ではそれぞれどんな違いがあるのでしょうか?

雹(ひょう)と霰は雲の中で雲粒がお互いにぶつかり合い大きくなる事で作られます。雲粒が何度もぶつかり合うためには、積乱雲のように気流が激しく乱れている必要があります。そのため夏に多く生成されます。しかし、真夏は上空の気温が高く雹(ひょう)や霰(あられ)の生成には不向きです。よって、積乱雲が発達しやすく気温が上がりきっていない初夏に降る事が多いです。

そして空から降ってきた粒が直径5mm以上なら雹(ひょう)それ以下なら霰(あられ)と呼び分けます。

また、霙(みぞれ)は雪が溶けて降り、雨と雪が混ざって同時に降る現象です。霙(みぞれ)は予想する事が難しく、天気予報の際には「雨か雪」「雪か雨」と表現します。
みぞれが降った際、「雪」と観測される事が多いですが霰が降った際は「霰(あられ)」と観測されます。これも雹(ひょう)、霰(あられ)と霙(みぞれ)の大きな違いと言えます。

つまり、雹(ひょう)と霰(あられ)は大きさのみで分けられており生成過程が同じで物質的には同じと言えます。しかし霙(みぞれ)は雪が溶けた物であり雹(ひょう)と霰(あられ)とは全くの別物なのです。

理科担当講師 坪田