「わかりみ」

「わかりみ」という言葉を耳にしたことがありますか?

2016から2017年くらいには使われ始めた言葉だそうですが、私は今年に入ったあたりから耳にするようになった気がします。

 はじめは少々違和感を覚えたのですが、よくよく考えてみると、悲しみ、楽しみ、苦しみ……、これらの言葉と同じなのですよね。
悲しむ→悲しみ、楽しむ→楽しみ、苦しむ→苦しみ。
いずれも元々動詞だったものが名詞化したものです。
同じように「わかる」という動詞が「わかりみ」と名詞化したと考えられます。
そう考えると、「わかりみ」単体だけで「わかる」という意味で使う用法もあるようですが、「わかりみが深い」という使い方のほうが文法的にはしっくりきます。
なぜなら、「悲しみが深い」という表現はあっても「悲しみ」だけで「悲しむ」という意味では使えないからです。

 さらに、『名詞は「が」を直接つけて主語にできるもの』なので、主語として使うことに違和感がないからです。

 塾生のみんな『名詞は「が」を直接つけて主語にできるもの』ですよ。
これはかならず覚えておいてください。
とにかく「悲しみ(さ)」「楽しみ(さ)」などは、名詞です。
毎年テストでの正解率が非常に低いので、お願いしますね。

国語担当講師 荒柴